【東洋医学・経絡マッサージ】は、中医学の理論に基づいた施術法です。鍼灸師は鍼を刺したり灸をすえたりしますが、これらのツボを結んでいるエネルギーラインが経絡。この経絡に沿って施術をして身体を開放に導いていくのが経絡マッサージです。考え方は鍼灸の考え方と同じですが、鍼や灸を行わなくても、マッサージによって同様の効果を発揮することができます。【東洋医学・経絡マッサージ】は、単なるリラクゼーションではなく、体調のカウンセリングによって導かれた体調不良の原因を探しながら行っていくものです。
経絡とは、身体のエネルギーである「気」の通り道です。身体の経穴(ツボ)と内臓は経絡でつながっているので、刺激することで気や血を整えることができます。気血の通り道で、全身を網目状に走り内臓、組織、器官を結びつけます。縦に走る幹線を経脈、横に走る支線を絡脈といいます。経絡には、正経と呼ばれる十二経脈と、奇経と呼ばれる八経脈があります。経絡の通過性という生理機能は大切で、経絡の流れが悪くなると、病気が発生しやすくなり、痛み、しびれ、腫瘍、出血などが現れます。十二経脈(正経)の巡る順番は、中焦から始まります。手の太陰肺経⇒手の陽明大腸経⇒足の陽明胃経⇒足の太陰脾経⇒手の少陰心経⇒手の太陽小腸経⇒足の太陽膀胱経⇒足の少陰腎経⇒手の厥陰心包経⇒手の少陽三焦経⇒足の少陽胆経⇒足の厥陰肝経を巡って、再び手の太陰肺経へと循環を繰り返します。
経絡は、目に見えないもので、解剖学上確かめることはできません。タイ伝統医学においても経絡のようなエネルギーラインが存在します。タイ医学の場合には、「経絡」と言わずに「セン」と言います。このエネルギーラインの考え方は、古代インド医学(アーユルヴェータ)にも存在しているものです。これらは似通っていますが決して完全には一致はしません。目には見えないけれども、確実に作用する力。それこそが不可思議なエネルギーであり、それが「気」なのです。東洋医学全般にこのような「気」の流れる道があるとされています。人間は、自分を取り巻く宇宙エネルギーと常にバランスを保ちながら、肉体や精神を維持しています。呼吸によって吸収された空気や食事によって吸収された食物は、人体に入ってから生命エネルギー(プラーナ/気)に変わり、エネルギーラインを通 って全身に供給されます。マッサージによってエネルギーラインに刺激を与え、生命エネルギー(プラーナ)の流れを正常にしていくというのが、【東洋医学・経絡マッサージ】です。自然治癒力を高めて、未病の症状を緩和し健康な状態を継続するのに有効です。副作用はありませんから、病中病後の療法としてもおすすめです。 |